看護師の夜勤中の肩こり対策|巡回・記録・介助と仮眠前後の工夫
「夜勤明けの肩の重さは、寝れば取れるはずのもの。取れなくなってきたのは体力が落ちたせい」。夜勤は疲れて当たり前という空気の中で働いていると、肩こりも疲労のひとことで片づけて、我慢の対象にしてしまいがちなはずです。
しかし、看護師をはじめ夜勤のある仕事を続ける方の肩や首を数多く見てきたCUREPROの立場から言えるのは、夜勤では日勤と異なる暗さ・静けさ・緊張が重なり、肩に力が入りやすい場面がある、ということです。原因が勤務の場面にあるなら、対策も場面ごとに組み立てられます。
本記事では、夜勤で肩こりが強まる理由から、巡回・記録・患者介助・仮眠前後という場面別の整え方、勤務中に避けてほしいこと、受診すべき危険サインまで、整体院の視点で順を追ってお伝えします。
看護師の夜勤で肩こりが強まりやすい場面

日本整形外科学会は、肩こりの原因として連続して長時間同じ姿勢をとること、猫背・前かがみの姿勢、精神的なストレス、冷えなどを挙げています。見比べてみると、夜勤の病棟はこの条件が昼間より濃く重なる環境です。
| 夜勤の場面 | 体に起きていること | 肩こりとのつながり |
|---|---|---|
| 暗い病室の巡回 | 音を立てないそっとした動き、薄明かりでの前かがみ | 全身に静かな力みが続き、肩がすくむ |
| 記録業務 | 画面をのぞき込む前かがみ、立ったままのカート入力 | 前に出た頭の重さを首と肩が支える |
| 患者さんの介助 | 引き上げる、支えるといった上向きの力仕事 | 肩をすくめた力の入れ方が繰り返される |
| ナースコールや急変への待機 | 気を張り続ける緊張 | 肩に力が入ったまま抜けにくくなる |
| 夜間の空調と明け方の冷え | 体表の冷え | 血行が滞り、張りやこりを感じやすくなる |
どれも、患者さんの睡眠と安全を守るために必要な仕事の形であって、やめられるものではありません。姿勢や体の使い方を幅広く見直したい方は、CUREPROの整体についてもご覧ください。
夜勤では気の張りや前かがみが続き、肩への負担が重なることがあります。やめられない仕事だからこそ、場面ごとに力みを区切る工夫と、勤務の外での立て直しをセットで考えていきます。
巡回と記録の対策は前かがみと力みを区切ること

まず、夜勤の時間の多くを占める巡回と記録です。どちらも続けること自体は変えられないため、対策の軸は、力みを持ち越さない区切りの入れ方になります。
巡回は病室を出るたびに肩をひとつ下げる
眠っている患者さんを起こさないように、そっと歩き、そっと物を置く。この気づかいの動きは、実は全身の筋肉に軽いブレーキをかけ続ける動き方です。さらに薄明かりでは、足元や表情を確かめるために自然と前かがみになります。そこで、病室を出て廊下に戻った瞬間を合図に、息をゆっくり吐いて、すくんだ肩をすとんと下げてください。ひと部屋ごとに力みをリセットできれば、朝までの蓄積がまるで違ってきます。
記録は画面の高さへ頭を運ばない
記録で前かがみになるのは、画面が低い位置にあるほど、頭をそちらへ運んでしまうからです。座って記録できる場面では、椅子の高さを合わせて深く座り、あごを軽く引いて画面との距離を保ちます。立ったままのカート入力では、天板や画面の高さを調節できる機種なら、目線を大きく落とさない高さに合わせてください。調節できない設備なら、せめて長時間の連続入力を避け、区切りごとに一度上体を起こす癖をつけましょう。
患者介助の対策は肩で引き上げないことにある

体位変換や移乗、起き上がりの介助は、腰だけでなく肩にも負担が集まる場面です。特に、ベッドが低いまま、体が患者さんから遠いままで介助を始めると、腕を伸ばして肩をすくめた形で引き上げることになり、首から肩の筋肉が一気に働かされます。
- 介助の前に、ベッドの高さを自分に合わせて調節できるか確かめる
- 患者さんにできるだけ体を近づけてから支え、腕だけを伸ばして引き上げない
- 一人で難しい介助は応援を呼び、複数人での介助や補助用具の使用は職場の手順とルールに従って行う
初めて整体を利用する際の流れは整体を初めて受ける方への案内で確認できます。介助のやり方を自己流で変えることは、患者さんの安全に関わります。福祉用具や人数のかけ方は、必ず所属先の決まりの範囲で整えてください。そのうえで、かがむ・支える仕事の腰の守り方は介護士の腰痛対策の記事で詳しく扱っています。腰の症状そのものが気になる方は腰痛のお悩みページもご覧ください。立ち仕事での負担を減らす考え方は、立ち仕事の腰痛対策の記事でも紹介しています。
仮眠前後の対策は首の受け皿とひと呼吸で決まる

仮眠は、取れる長さも環境も職場の体制しだいで、自分では選べない部分が大きいものです。だからこそ、選べる範囲の工夫を確実に拾っておきます。
- 仮眠前は、横になってからゆっくり息を吐き、肩を下げる呼吸を数回してから目を閉じる
- 横になれる環境なら、タオルや枕で首とベッドの隙間を埋め、首が宙に浮いたまま眠らない
- 机に突っ伏す仮眠しか取れない日は、腕やクッションで顔の高さを上げ、首の折れ曲がりを浅くする
気を張ったまま横になっても、体は休まりにくいものです。数回の呼吸は、緊張から休息への切り替えスイッチだと考えてください。
もうひとつ大切なのが、仮眠明けの入り方です。起きた直後は体がまだ目覚めきっておらず、そのまま急な介助や力仕事に入ると、こわばった筋肉に負荷がかかります。休憩室を出る前に、肩をゆっくり回し、上体を軽く動かしてから持ち場へ戻る。このひと呼吸を、仮眠明けの手順に組み込んでしまいましょう。
体の使い方や姿勢の悩みを、プロに相談してみませんか?
そっと動く緊張は目に見えない仕事として肩に積もる

ここで、夜勤で働く看護師の方の体を見てきた立場から一歩踏み込んだ話をすると、夜勤の肩こりのいちばんの特徴は、力仕事の量ではなく、力みが抜ける瞬間がないことだと見ています。音を立てない動き、暗さの中の前かがみ、いつ鳴るか分からないナースコールへの構え。どれも筋肉から見れば、小さな緊張を保ち続ける仕事です。目に見えないこの仕事が、一晩分まるごと肩に積もります。
そして見落とされがちなのが、夜勤明けの過ごし方です。明けの解放感のまま、ソファで丸まってスマホを見ながら寝落ちしてしまうと、夜勤でこわばった前かがみの形のまま体を固めることになります。夜勤明けも、首や肩に負担の少ない姿勢で休むことを意識しましょう。帰宅後は安全に休める環境を整え、横になるなら首を無理なく支えて休んでください。温めることと同じ姿勢を続けないことは、日本整形外科学会が挙げる肩こり予防の基本でもあります。
それでも、もんでもらうと楽になるのに数日で戻る状態が続いているなら、疲労の問題から、頭が前に出て肩が内に巻いた姿勢の問題へ移っているサインかもしれません。このタイプの見分け方は肩こりの整体を選ぶ基準の記事で整理しています。CUREPROの整体は、こった筋肉をもみほぐすのではなく、猫背・ストレートネックのような姿勢の土台から体を見直していく施術です。夜勤を続けながら肩を立て直したい方は、肩こりのお悩みページから現在の状態と照らし合わせてみてください。
勤務中に避けてほしいのは大きな体操と薬でのやり過ごし

セルフケアには、やる場所とタイミングの適否があります。病棟という職場の性質上、次の二つは勤務中に行わないでください。
| 避けたいこと | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 病棟や廊下での大きなストレッチ・体操 | 患者さんへの対応や動線、感染対策の妨げになり、とっさの場面で危ない | 体を動かすのは休憩時間に休憩室で。勤務中は肩を下げる・座り直す程度にとどめる |
| 鎮痛薬や湿布で日々しのぐこと | 自己判断での常用は、原因の確認を先送りにし、使いすぎにもつながる | 続く痛みは医療機関で確かめ、薬の使い方は医師や薬剤師に相談する |
医療職であっても、自分の症状を自己判断だけで扱わず、必要なときは受診してください。しのぐ手段が豊富なことと、原因が片づいていることは別の話です。
我慢せず受診すべき肩こりの危険サインを知っておく

患者さんの異変には敏感でも、自分の症状は後回しにしてしまうのが医療職の常です。日本整形外科学会は、頚椎の病気や頭の中の病気、高血圧症などに伴って肩こりが現れる場合があることを示しています。次のサインは、対策より受診を優先してください。
| サイン | 考えられること | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| 腕や手のしびれ、力の入りにくさ | 首の神経の圧迫が関わる可能性 | 整形外科を受診する |
| 突然の激しい頭痛、ろれつの回りにくさ | 脳の病気の可能性 | ためらわず救急要請する |
| 左肩から腕への痛みと胸の圧迫感・冷や汗 | 心臓の病気の可能性 | すぐに受診・救急要請する |
| 発熱を伴う、安静にしても夜も痛む | 炎症など別の病気の可能性 | 早めに医療機関を受診する |
| 夜勤中の強いめまい・ふらつき | 過労や血圧など全身の要因の可能性 | 無理に業務を続けず責任者に報告し、続くなら受診する |
とりわけ夜勤中のめまいは、肩こりのせいと決めつけずに扱ってください。転倒や事故につながれば、自分だけでなく患者さんの安全にも関わります。体調の報告は職場に迷惑をかける行為ではなく、安全管理の一部です。
看護師の夜勤と肩こりでよくある質問

夜勤の回数を減らせば肩こりは軽くなりますか
断定はできません。夜勤固有の負担が減る分、楽になる方はいますが、日中の姿勢や体の状態が同じなら肩こり自体は続きます。負担が大きいと感じるときに勤務編成の相談を職場へ出すことは、正当な相談です。あわせて、勤務以外の時間の姿勢と体のケアを見直してください。
夜勤中にできる肩こり対策はどこまでですか
病室を出た所で肩を下げる、記録の合間に座り直す、休憩室で肩を回す。この範囲までと考えてください。病棟での大きな体操は患者対応と感染対策の妨げになるため、体を動かすケアは休憩時間と勤務外に回すのが原則です。
仮眠はどう取れば肩に負担が少ないですか
職場の環境しだいなので、一つの正解はありません。共通して言えるのは、首を宙に浮かせたまま眠らないことです。横になれるならタオルで首の隙間を埋め、突っ伏し寝しかできない日は顔の位置を高くして首の折れ曲がりを浅くしてください。
マッサージに通っても数日で戻ります
もみほぐしは筋肉の疲労には合いますが、頭が前に出た姿勢がこりを作り続けている場合、原因側が手つかずのままなので戻りやすくなります。まず整形外科で病気が隠れていないかを確かめ、そのうえで姿勢の側から見直す選択肢を検討してください。
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まとめ|夜勤の肩こり対策は場面ごとの工夫と十分な休息から
夜勤の肩こりは、暗い中でそっと動く力み、記録の前かがみ、介助での肩のすくみ、途切れない緊張という勤務条件の結果です。対策は、病室を出るたびの肩下げ、画面へ頭を運ばない記録姿勢、ベッドの高さと応援を整えた介助、首を支える仮眠とひと呼吸の再開、そして夜勤明けの数時間の過ごし方。どれも患者さんの安全と職場のルールの内側でできる工夫です。危険サインに当てはまる症状だけは、我慢せず受診を優先してください。
私たちCUREPROは、夜勤や長時間の緊張が続く仕事の体と数多く向き合ってきた整体院グループです。勤務の工夫を重ねても戻ってくる肩の重さには、頭と肩甲骨の位置という体側の条件が残っているのかもしれません。通い方や施術の疑問はよくあるご質問で確かめられますので、夜勤明けの体を立て直す選択肢のひとつとして、お近くの店舗にご相談ください。人を支える肩だからこそ、支えられる状態に整えていきましょう。
▼運営者情報
阿部純治(あべ じゅんじ)
柔道整復師(国家資格)・株式会社May-Plus代表
2011年に整体院を開業、2013年に株式会社May-Plusを設立。CUREPROブランドで首都圏(埼玉・東京・千葉)に整体院を展開する代表経営者。日本大学法学部卒業後、中央医療学園専門学校で柔道整復師資格を取得。
監修者プロフィール:阿部純治(柔道整復師)

