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ベンチプレスで肩が痛い原因はフォームにある
直す5点と休む見極め

ベンチプレスで肩が痛い原因はフォームにある|直す5点と休む見極め

▼この記事の監修者

CUREPRO代表 阿部純治 柔道整復師

阿部純治(あべ じゅんじ)

柔道整復師(国家資格)/CUREPROグループ代表

中央医療学園専門学校(現:日本総合医療専門学校)卒業。整形外科クリニック・大手整骨院グループ等での勤務経験を経て、2011年創業。施術歴20年、延べ5万人以上の施術実績。骨盤と下半身の構造改善を得意とする。

「ベンチプレスを挙げるたびに、肩の前がチクッと痛む」「胸に効かせたいのに、先に肩が悲鳴を上げる」。ベンチプレスの肩の痛みは、トレーニングを続けたい人ほど我慢してしまいがちな悩みです。そして多くの場合、犯人は重量でも才能でもなく、フォームの中に潜んでいます。

首都圏で整体院・整骨院10店舗のCUREPROを運営し、トレーニング愛好者の肩や腰の不調を数多く見てきた立場から言えるのは、ベンチプレスの肩の痛みは「肩がすくんで、脇が開いたまま押す」という形に原因が集約されるということです。肩の関節は、腕の骨と肩甲骨の間の狭いすき間を腱が通る構造をしており、すくんで開いたフォームは、挙げるたびにこの腱を骨のすき間でこすり続けます。

本記事では、痛む瞬間別の原因の見当のつけ方、フォームで直す5つのポイント、直す時の正しい順番、続けるか休むかの線引き、そして受診を優先すべきサインまで、柔道整復師の視点で順にお伝えします。

CUREPRO監修者 阿部純治 柔道整復師

阿部純治

症状は痛む場所だけで決まるものではありません。姿勢や日常動作、負担が続く時間まで一緒に確認することが大切です。

この記事でわかること

  • ベンチプレスで肩が痛くなるフォーム上の仕組み
  • 痛む瞬間別に原因の見当をつける方法
  • 脇の角度・肩甲骨・手幅などフォームで直す5つのポイント
  • 重量を落としてから直すべき理由と手順
  • 続けるか休むかの線引きと受診すべきサイン

ベンチプレスで肩が痛いのは腱が骨のすき間でこすれるからだ

ベンチプレスで肩に負担がかかるフォーム

仕組みを短く押さえましょう。肩の深部では、腕を動かす腱板という腱の集まりが、肩甲骨の屋根(肩峰)と腕の骨の間の狭い通り道を走っています。ベンチプレスで肩がすくみ、脇が真横に開いた形になると、この通り道がさらに狭くなり、挙げ下げのたびに腱や滑液包が挟まれてこすれます。挟まって痛む状態はインピンジメント、つまり衝突という意味で呼ばれ、肩の前から横にかけての痛みとして現れがちです。詳しい症状像はインピンジメント症候群の症状ページで扱っています。

重要なのは、この挟み込みが「重すぎるから」より「形がすき間を狭くしているから」起こるという点です。だからこそ、対策の主役は休養やサポーターではなくフォームになります。

肩が痛む瞬間で原因の見当をつける

ベンチプレスで肩が痛む瞬間を確認する男性

フォーム修正の前に、いつ痛むかを思い出してください。痛む瞬間は、原因箇所のヒントになります。

痛む瞬間 考えられる背景 まず見直す点
バーを下ろす途中 脇が開き、肩の前側が引き伸ばされている 脇の角度と下ろす位置
胸に着いた最下点 可動域の底で肩の前に負担が集中している ブリッジと下ろす深さ
押し上げる瞬間 肩がすくみ、腱の通り道が狭いまま力んでいる 肩甲骨の固定
翌日以降にうずく 1回の衝撃より、こすれの蓄積が疑われる 総量と頻度、フォーム全般

あくまで見当であり診断ではありませんが、「どの瞬間か」を言葉にできると、次の章のどのポイントから直すべきかが絞れます。ジムでの自撮り動画があれば、答え合わせはさらに速くなります。

ベンチプレスの肩の痛みをフォームで直す5つのポイント

肩を守るベンチプレスの基本フォーム

直すべき点は5つに整理できます。上から順に効き目が大きいと感じている順番です。

脇の角度は45〜60度に収める

上から見て、体とひじの角度が90度近くまで開くフォームは、肩のすき間を最も狭くします。ひじを体側へ寄せ、45〜60度の範囲に収めてください。バーの軌道はやや斜めになり、下ろす位置は自然とみぞおち寄りになります。胸への効きは落ちるどころか、肩の痛みという雑音が消えるぶん集中しやすくなるはずです。

肩甲骨は寄せて下げたまま最後まで固定する

ベンチに寝たら、肩甲骨を背中の中央へ寄せ、さらに下げて、その形を種目の最初から最後まで保ちます。押し切る瞬間に肩がすくんでバーを追いかけると、せっかく確保した腱の通り道がつぶれます。合図は「胸を張ったまま、バーだけ押す」。肩をすくめる癖が日常からある方は、肩をすくめる癖の原因を整理した記事もヒントになります。

手幅は下ろした時に前腕が床と垂直になる幅にする

広すぎる手幅は脇の開きを誘発し、狭すぎる手幅は手首とひじに負担を移します。目安は、バーを胸まで下ろした時に前腕がほぼ垂直に立つ幅です。一度スマートフォンで正面から撮り、垂直かどうかを確かめてみてください。

CUREPRO監修者 阿部純治 柔道整復師

阿部純治

セルフチェックは状態を知るための目安です。結果だけで原因を断定せず、左右差や症状の出方も合わせて見てください。

下ろす位置はみぞおち寄りに変える

首や胸の上部へ下ろすほど、脇は開き、肩の前側は引き伸ばされます。乳頭からみぞおちのラインへ下ろす意識に変えるだけで、脇の角度は自然に閉じてきます。脇の角度とセットで直すと定着が速いポイントです。

バーを胸で弾ませず一瞬止めてから押す

反動を使うと、最下点で肩の前に瞬間的な引き伸ばしがかかります。胸に触れたら一瞬静止し、コントロールして押し返す。重量は落ちますが、痛みの引き金を一つ外せます。

ベンチプレス時の肩の痛みが続く方は、無理を重ねる前にご相談ください。

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フォームは重量を落としてから直すのが唯一の順番だ

軽い重量でベンチプレスのフォームを直す男性

ここからが本記事のいちばんの要点です。5つのポイントを知っても、いつもの重量のまま直そうとすると、まず失敗します。体は重さを挙げることを優先し、慣れた(=痛みの出る)フォームへ自動的に戻るからです。

直すと決めた日から2〜4週間は、普段の5〜6割程度の重量に落とし、フォームの再学習に充ててください。回数は8〜12回、動画で毎セット確認し、脇の角度と肩甲骨だけに集中します。物足りなさは、種目数やダンベル種目で補えば十分です。痛みの出る重量でフォームは直らない。遠回りに見えて、これが復帰への最短路です。なお、同じベンチプレスでも腰が痛むタイプの方は原因の場所が別で、ベンチプレスで腰痛が出る原因の記事で詳しく整理しています。

続けるか休むかは痛みの質で線を引く

肩の鋭い痛みでベンチプレスを中止する男性

フォーム修正で続けてよいのは、違和感〜鈍い痛みが動作の特定の瞬間だけに出て、終われば消えるレベルまでです。次に当てはまる場合は、その日のプレス系種目を中止し、休養と受診の検討に切り替えてください。

  • 鋭い痛みが走る、または挙上の途中で引っかかる感じがある
  • 夜、寝ている時にうずいて目が覚める
  • 腕を挙げる時に力が入らない、以前の重量が急に挙がらなくなった
  • フォームを直して2〜3週間たっても痛みが変わらない

とりわけ夜間の痛みと力の入らなさは要注意です。日本整形外科学会の肩腱板断裂の解説でも、挙上時に力が入らない、肩の前上面で軋む音がするといった訴えが特徴として挙げられており、明らかなけがが無くても日常動作の中で断裂が起こり得るとされています。腱板の損傷はフォーム修正で解決する領域ではないため、整形外科での検査を優先してください。関連する症状像は腱板損傷の症状ページでも扱っています。

監修者コメント(阿部純治):トレーニング愛好者の方は「休んだら筋肉が落ちる」という不安から受診を先送りしがちですが、夜間痛を抱えたまま押し続けた肩ほど、結果的に長い休みを強いられます。原因がフォームなのか腱の損傷なのかを早く切り分けることが、トレーニングを長く続けるいちばんの近道です。

ベンチプレスの肩の痛みでよくある質問

ベンチプレスの肩の痛みを専門家へ相談する男性

Q.肩のサポーターやリストラップを着ければ続けられますか。

道具は原因を消しません。リストラップは手首の補助にはなりますが、肩の腱がこすれる構造はフォームを直さない限り残ります。道具は補助、主役はフォームという順番を崩さないでください。

Q.どれくらい休めばよいですか。

CUREPRO監修者 阿部純治 柔道整復師

阿部純治

対策は一度にすべて変える必要はありません。痛みが増えない範囲で、続けやすい工夫を一つずつ試していきましょう。

一律の日数はありません。違和感レベルなら重量を落としたフォーム練習に切り替えて様子を見られますが、鋭い痛みや夜間痛がある場合は、日数を自分で決めずに整形外科で状態を確かめてから再開の計画を立てるのが安全です。

Q.ストレッチをすれば解決しますか。

それだけで解決するとは限りません。胸や脇の下の柔軟性を痛みのない範囲で整えることは助けになりますが、挙げるたびにこすれるフォームが残っていれば、伸ばしてもまたこすれます。ストレッチはフォーム修正の脇役と考えてください。

Q.肩がゴリゴリ鳴るのは危険ですか。

音だけで痛みがなければ、直ちに危険とは言えません。ただし、音に痛みや引っかかり、力の入らなさが伴う場合は、腱や滑液包のトラブルの可能性があるため、整形外科で確認しておくと安心です。

フォームを整えても肩の違和感が続く場合は、お近くのCUREPROへご相談ください。

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まとめ|ベンチプレスの肩の痛みはフォームの5点と順番で立て直す

ベンチプレスで肩が痛い時の考え方を、原因から復帰の順番まで整理しました。

  • 痛みの正体は、すくんで開いたフォームが肩の腱の通り道を狭くし、こすり続けること
  • 痛む瞬間を言葉にすると、直すべきポイントが絞れる
  • 直すのは脇の角度、肩甲骨、手幅、下ろす位置、反動の5点
  • 修正は重量を5〜6割に落としてから。痛みの出る重量でフォームは直らない
  • 鋭い痛み、夜間痛、力の入らなさは中止して整形外科へ

肩の痛みは、トレーニングをやめる理由ではなく、フォームを見直す合図です。5つのポイントを一つずつ、軽い重量で体に入れ直していってください。

CUREPRO監修者 阿部純治 柔道整復師

阿部純治

しびれや力の入りにくさ、強い腫れ、発熱、外傷後の痛みがある場合は、セルフケアを続けず、早めに医療機関へ相談してください。

それでも「フォームを直したのに、肩の違和感が抜けない」という方は、猫背や巻き肩など、ベンチ台の外での姿勢が肩甲骨の動きを制限しているのかもしれません。CUREPROでは、実際のフォームの再現や肩甲骨まわりの動きの確認を通じて、トレーニングを続けながら体を整えるプランをご提案しています。CUREPROの整体の考え方をご覧のうえ、首都圏10店舗のお近くの店舗にご相談ください。

▼この記事の監修者

阿部純治(あべ じゅんじ)
柔道整復師(国家資格)・株式会社May-Plus代表

2011年に整体院を開業、2013年に株式会社May-Plusを設立。CUREPROブランドで首都圏(埼玉・東京・千葉)に整体院・整骨院10店舗を展開する代表経営者。日本大学法学部卒業後、中央医療学園専門学校で柔道整復師資格を取得。骨盤矯正と下半身の構造改善を得意とする。

参考文献:
日本整形外科学会「肩腱板断裂」 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotator_cuff_tear.html

この記事の監修者

CUREPRO代表 阿部純治 柔道整復師

阿部純治(あべ じゅんじ)

柔道整復師(国家資格)/CUREPROグループ代表

中央医療学園専門学校(現:日本総合医療専門学校)卒業。整形外科クリニック・大手整骨院グループ等での勤務経験を経て、2011年創業。施術歴20年、延べ5万人以上の施術実績。骨盤と下半身の構造改善を得意とする。

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